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ブログ2020.10.03

空き家を相続放棄したらどうなる?

空き家問題が社会現象になっているのは知っていますか?せっかく建物と土地があるのだからもったいないと思っている人もたくさんいると思います。ですが、放置されているほとんどが売ってもお金にならない空き家や買い取ってもらえないものばかりなのです。そのため、相続したとしても利益にならず、むしろ余計なお金がかかってしまうのです。そういった空き家が放置され、今の問題になっています。ですが、中には相続を放棄するという人もいます。では、空き家の相続は放棄が出来るのか?したらどうなるかについて紹介したいと思います。

 

●相続人全員が不動産を相続放棄したらどうなる?

 

民法では「所有者のいない不動産は国庫に帰属する」としています。つまり、不動産を相続する権利のある相続人全員が、被相続人が所有していた実家などの不動産の相続を放棄すると、その不動産は国に継承されるのです。ただ、簡単に放棄できるわけではなく、不動産を国庫に帰属させる手続きを弁護士や司法書士などの第三者として申請を行い、受理されなくてはいけません。

 

●相続放棄をしたら空き家の管理はしなくてもよくなる?

 

民法で「相続の放棄した者は、その放棄によって相続人となった者が相続財産の管理を始めることができるまで、自己の財産における同一の注意を持って、その財産の管理を継承しなくてはならない」と定められています。つまり、たとえ相続放棄が成立して固定資産税の支払いがなくなったとしても、相続財産管理人が管理を開始するまでは、空き家の管理義務自体は所有者に残る可能性があります。相続管理人が決まるまでは、もし、近隣とトラブルになり、賠償金を請求された場合は、責任を負わなければいけないのです。相続を放棄したとしても、簡単にその義務がなくなるわけではないので、注意してください。相続財産管理人が決まってはじめて、責任を負う必要がなくなるので、安心はできません。もし、遠方に住んでいるなどして、相続財産管理人が管理を開始するまで自身での空き家管理が難しい場合は、専門業者に依頼して、しばらくの間は管理してもらうと安心でしょう。そのまま放置しておくと、空き家が倒壊したり、放火されたりして、何らかのトラブルがあっても責任を負う必要があります。

 

●まとめ

 

このように、家族全員が相続放棄をしても責任がなくなるのはすぐにではありません。相続放棄はきちんとした手続きをとらないといけないので、そちらの方が大変という人も多いです。老朽化してどうにもならないような空き家を持っている人は解体工事をして更地にしてから売却すると売れる可能性があります。売却の方法はたくさんあるので、一度考えてみてください。可能であれば解体工事をして更地にしてから売却をおすすめします。